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解説2

2003年7月27日 (日) 09:27

 ここで勘違いしてはいけないのが「お客さまは正しい」の意味です。
「お客さまは正しい」
とは、客なら何をやっても良いと言う意味ではありません。

 お客さまは何かを求めている。
 接客業は、それに答えなければならない。
 だとしたら、求めているものに対する回答は、お客さま自身にあるということです。

 つまり、お客さまは求めている。
 それ自体は正しいのです。

 だからこそ、お客さまの要求に応えられないと判断したら断る勇気が必要なのは、この世界の常識というものです。

 チェックイン前に、予約時に、★★はダメと説明したりする契約が重要なのです。
 それをせずに安易に「貸切」と喜ばせておいて、
 あとで急に「★★はダメ」と言うのはまずかったですね。

 という訳で今回の事件はホテル側にも大いに落ち度があったと思いますね。

 あとホテルは、ペンション・民宿・旅館と違うのも重要です。ペンション・民宿・旅館は、家の中に客室があるのですから、お客さまにも、ある程度自制が必要という、文化があったりしますが、一流ホテルでは、ちょっと勝手が違ってきます。

 一流ホテルは、一つのシティ(街)のようなものです。客室が家であり、廊下やバーは街の一部なんですね。つまり、部屋に入ったら何をやってもいいのが原則。プライバシーは完全に守られるのが基本なんです。だからお客さまが

「音が漏れるのはホテルの責任でしょ?」

と文句を言ってきても、あながち間違っているとは言い難いんですね。八ヶ岳高原ホテルは、1泊2万3000円もとり、神崎氏の絶賛があるホテルなんですから、「音が漏れるのはホテルの責任でしょ?」と言いたくなるお客さまの気持ちもわかります。あの4人組のお客さまだって、ペンションや民宿で同じことをしたかどうか・・・・。