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解説4

2003年7月31日 (木) 23:40
 リメイク版の第5話解説5

 ちなみにこの回では、面川さんが、
 本間さおりの父を首にした秘密が明らかにされました。
 なぜか面川さんが、さおりに、さおりの父親を首にした理由を告げたのです。

 そうです。面川さんは、さおりの正体を知っていたのです。
 なのに何故いままで黙っていたのか?
 なぜ今まで、さおりに告げようとしなかったのか?
 おそらく面川さんは、孤独だったのだと思います。
 本当のことを告げる勇気が無かった。

 そう言えば、リメイク版の面川さんは、どこか暗いところがありますね。旧作の面川さんと違って、そこぬけの明るさがないし、何でも信じてしまうような人の良さもない。そして、才気走ったところもない。

 旧作のの高原へいらっしゃいは、面川さんも大貫さんも才気走っていました。必死になって点の取り合いをするという競争心も持っていた。けれど、リメイク版の面川さんも若月さんも、どちらかというと重厚ですね。台詞も少ないですし、喧嘩もそれほどしない。

 そんなリメイク版の面川さんが、さおりの父親を首にした理由は、会社の方針で厨房のリストラを行ったためだそうです。つまりリメイク版の面川さんは、組織人だったわけです。組織人として会社からの命令を守り、そのために孤独になってしまった。

 そうなんですね、リメイク版の面川さんは、孤独なんです。
 旧作の面川さんも孤独でしたが、孤独の内容が違う。
 少々バタ臭い孤独さを感じます。
 田宮次郎のようにカッコよくないし、子供じみたヘマもしない。
 才気走って失敗もしない。

 しかし、そういうオッチョコチョイなことの出来ない孤独さをもっている。
 相手を演説でメロメロにすることもできない。
 土下座程度のことしかできない。

 そういう不器用さが、なんともいえない面川さんを作っているなと思いました。