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解説7

2003年9月5日 (金) 01:38

 やはり八ヶ岳高原ホテルは。ペンションだったのかなと思いました。
 それをユナイトホテルの沖と矢野社長は、ホテルと勘違いしてしまった。
 そんな気がしてなりません。

 ペンションとホテルは、一見似ていてまるで違う存在です。
 ペンションには、個性があるし、接客に欠陥があります。詳しくは

http://kaze3.com/blue/topics/athome1.htm

ごらんいただければ、わかると思いますが、ペンションのようなアットホームな宿は、カタログやパンフレットでは計れないものがあったりします。つまり人間の感情が大きく作用してきます。つまりホテルと違って、人間の感情がどうしても表にでてしまうところなんですね。ペンションでは

「わしは客だ」

で何でも通してしまうような人は、定められたサービスを対価の分だけ受けられるに過ぎませんが、感謝の気持ちを表しながら上手にサービスの提供者をのせてしまうような御客さまは、対価以上のものを受け取れたりします。つまり、お客様は、アットホームな宿から価格以上のものを受けとることができる錬金術師になれるのです。「お金」としては返ってきませんが、支払ったお金以上のものを受け取るわけですからね。ペンションや民宿には、そういう魅力があるのです。

 八ヶ岳高原ホテルには、そういったペンションのアットホームな匂いが感じられます。だとすると、八ヶ岳高原ホテルにこられる御客さまは、八ヶ岳高原ホテルの設備ではなく、面川さんに会いにこられる。本間さおりに会いにこられる。そういう御客さまである可能性が高いんですね。現に最終回では、本間さおりの名前を覚えていた御客さまが現れました。

 とするとユナイトホテルの最大の誤算は、繁盛している八ヶ岳高原ホテルの理由が、設備とロケーションにあるのではなく、面川さんたちスタッフにあることを見抜けなかったことにあります。