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高間さんと小池さんを検証

2003年9月3日 (水) 10:42

 高間さんと小池さん。両者には大きな隔たりがある事がわかりました。高間さんが、面川さんにスカウトされた一流シェフであるのに対して、小池さんは、はっきりと、ある目的をもって八ヶ岳高原ホテルに来ています。

 旧作の高間さんは、純粋に見ず知らずの面川さんの熱意を『信じる』と言っていたわけですが、小池さんは、最初から面川さんの正体を知っていました。そして面川さんの立場も知っていたし、そのオーナーの正体も、意図も何もかも知ってて、ピンチになると面川さんをさりげなくサポートしていたわけです。

 やはり旧作の八ヶ岳高原ホテルは、限りなくペンションに近く、リメイク版の八ヶ岳高原ホテルは、限りなく企業としてのホテルに近いのでしょう。両者は、同じ器でありながら、全く性格の違う宿泊施設なんですね。

 高間さんと小池さん。2人はあまりにも対照的です。どちらかというと饒舌な高間さんは、いかにも外国暮らしの長かったシェフという感じがします。それでいて、ヒューマンなところで働くことにこだわっている。

 しかし、寡黙な小池さんは、ある目的をもって八ヶ岳高原ホテルにきています。そして、彼なりの戦略があったりします。そして、その戦略は、誰にも気づかれず、静かに浸透していったわけです。

 どうりで、高間さんと対立する予定だった『おばやん』が欠けていたわけです。『おばやん』が不在だったために旧作ファンから突かれたリメイク版でしたが、『おばやん』は、登場させたくとも、登場させられなかったわけです。小池さんは、絶対に誰とも対立しては、ならなかったからです。