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総括2

2003年9月6日 (土) 20:19

 旧作では、たったの300万の予算しかなかった。
 給料は3万円しかでなかった。
 設備は全部てづくりだった。
 スタッフは最低のまかない食で我慢したこともあるし、
 1000円のチップを10人で分け合ったこともありました。

 これと同じような事を私も経験して来たのです。

 500万の予算にスタッフの給料はゼロ。
 それどころかスタッフから借金しまくった。
 設備のメンテの大半はスタッフの手作業だったし、
 経理やホームページづくりまで手作業だった。
 でも誰も文句言わずに一緒に働いてくれたのは旧作があったからです。

 旧作では、金銭を超越した人間のつながりのドラマだった。なのにリメイク版は、その大前提をゴミ箱に捨てるかのように、軽々と捨ててしまった。旧作で一番大切にしていたものを最初の時点で捨てられてしまっていた。

 旧作ではスタッフ全員が八ヶ岳高原ホテルの株主みたいなもであり、共同経営者だったのに、リメイク版では、スタッフは単なる従業員で給料は保証されていた。それが許せなかった。スタッフに土下座したリメイク版の面川さんに対しても許せなかった。旧作の面川さんは「君たちは自由だ」と言って決して土下座なんかしなかった。だからみんな面川さんについていったのです。土下座する面川さんに誰がついていくものかと、テレビを見ながら私は腹をたてていました。

 とにかくショックが大きかった。

 翌日は何もやる気がおきませんでした。と、こんな事を書くと気が狂っていると思われるかもしれませんが、27年間、見続けた私の夢の世界を破ったTBSのプロデューサーを私は恨みました。TBSは『高原へいらっしゃい』について何もわかっちゃいないと私はうらみました。