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総括7

リメイク版総括8

あれから35年。月日は流れてリメイク版『高原へいらっしゃい』がスタートしていました。そんなある日のことです。私は、鏡に写った自分の姿を見て驚いてしまった。そこには、かって

「サンタクロースなんていないんだよバ〜カ!」

と意地悪を言っていた子どもが写っていました。
よく見て見るとその子供の姿は自分自身でした。
そして、その子供は、ケーキやクリスマスプレゼントなんかには、
見向きもせずに、空しい叫びをあげていました。

私は、そんな自分そっくりの子供に

「そんなことは、どうでもいいから、目の前のケーキを食え。お前の大好物だろ?」

と叫ぶのですが、子供は聞く耳をもちません。
子供にとっては、目の前のケーキよりも、もっと大切な何かがあって、
その何かのために狂ったように叫んでいるのです。

 と、その時、目がさめました。
 夢でした。
 覚めても夢は消えませんでした。

 それでも、おはようの朝はやってきました。
 リメイク版の放送もやってきました。

 決してリメイク版の出来がいいとは思いませんでしたが、なんだか懐かしくなる音楽のしらべと、美しい八ヶ岳の恵みと、スタッフ、キャストたちが一生懸命に作っているリメイク版に心が洗われました。その日から、私のリメイク版に対する認識がかわったのです。